闇=無=光
――時が止まる事は無い。 それでも、ヒトは願うものである。
第3話 重なる夢・始まりと光の時
この『時』を止めて欲しい・・・と・・・――
「・・・ここは・・どこゾイ?」
無数の気まぐれに光るモノが遠くに見える意外、何も無い空間で大王―デデデ―は言葉を発した。
≪久し振りの客人だ・・・。ここは光時の国。≫
デデデの少し前に淡い銀の光が浮かぶ。
「光時・・・の国?何でワシはここに居るゾイ。第一ワシは部屋で寝てたはずだゾイ?」
≪眠りに就く者夢を見る。光時の国は眠るものを呼ぶ国。あんたがここに来たのは別におかしくなんか無いさ。≫
当たり前のように・・・そして、何かを−それが何かは解らないけれど・・・。
とても大切な事だと思う−を知っているかのように、声の主は答える。
「・・・? そう言えば、お前の名前は何ゾイ。」
≪俺か?俺はテイル。そう言うあんたはデデデだったよな。≫
「そうゾイ。・・・って、何でお前がそれを知ってるかゾ・・・イ・・?」
淡い銀の光の向こうに、2つの色の違う光を見た。
それは、こちらに向かっていて、銀の光と共鳴しているようだった。
― 時は流れ、過ぎていく。その中で後戻りできるのは俺だけだ ―
― 恐れれば恐れるほど、その存在は大きくなっていくものだよ ―
― 色を失っても、またやり直せるけれど心はそうは行かないよ ―
3つの光は耀きを増し、それぞれが人の形を取っていた。ただし、異様に長い耳を除いては・・・。
「な・・・何ゾイ。お前等はっ?」
≪始まりを告げる者。≫
≪3つの夢が重なる時・・・≫
≪"夢守"は現れ、世界の終わりを予言する。≫
デデデの問いかけに、答えるテイル、リオン、ルオウ。
けれどそれは・・・知ってはいけない物語。
『夢は重なった。 今ここに、世界の終わりと[新たな始まり]を予言する。』
―ガバッ・・―
「何ゾイ・・・?嫌な夢だったゾイ・・・。」
眼を覚ますと自室のベッドの上だった。安心し、ホッと息を吐いた時・・・
≪夢ではない。言っただろう・・・、世界が終わるのだと・・・。≫
夢で聞いたテイルの声・・・。
カチ、コチ、と規則的な時計の音が・・・聞こえてきた。
―― そして、時は動き始めた・・・。 ――
続く
後書
遂に始動。
謎多き回になってしまいました。
『光時』は『みつし』と読んでもらえると嬉しいです。
夢守が守る国と想う心。彼等は本心でこんな事をやっているのかいないのか!(何
答えはその内解ります。
それではまた次回ッ;
〜管理人の感想〜
時の行き着く先には、『ハルマゲドン(神と悪魔との最終戦争)』があるのかな。
この夢を見たカービィ達がどう動くのか。
そして、3人の預言者の目的は何なのか。
気になりますねえ。