強情なベレー帽をかぶった球体に、ご用心。
ここは、平和なプププランド。
この国では、たくさんの人がのんびり暮らしていました。
「ふぁー、今日も平和だなぁ〜。昼寝でもしようかな。」
と、ぼんやりほざいているのが(笑)ピンク色の球体・・・カービィです。
今日は、天気もよく昼寝をするには最高です。
ズドドドドドドド・・・・・
「ん?」
何かがすごい勢いで、走ってきます。
「えぇ〜い、邪魔だぁ!!」
カービィに向かって走ってきたのは、頭にベレー帽をかぶっていました。カービィぐらいの大きさで、緑色の球体でした。
「あ・・・」
叫ぶまもなくカービィは突き飛ばされました。そして、5メートルほど後ろに頭から落ちました。幸い、下は草原だったので大きなケガはしませんでした。
「痛いな〜、もー・・・・。」
カービィは、頭をさすります。
「て言うか、ボクを突き飛ばすなんて・・・いい度胸じゃないか!覚えてろぉ!!」
と、カービィは言いました。そして、カービィのバックには、復習の炎がメラメラと燃えていました。
しかしそれも束の間。カービィの後ろには更なるアクシデントが待っていました。
ズドドドドドドドド・・・
またも、何かの走る音がします。しかも、カービィに向かって来ています。
「あん?」
カービィは振り向きました。カービィの方に走ってくるのは、カービィもよく知っている黄色い球体でした。
「あ、キー・・・」
またもや、セリフを言い切るまもなく突き飛ばされました。
「どけや、ゴルァ!!」
そしてやっぱり、頭から落ちるカービィ。キービィの進んでいった方向からすると、さっきの緑色の球体を追いかけていたようです。
「えらいキービィ、荒れてるなぁ・・・よっぽど腹立つことしたのかな、さっきの緑色・・・」
キービィという球体は、キレると口調が厳しくなるようです。
「なぁんか、面白いことになりそう♪ボクも追いかけよーっと♪」
カービィは復讐のことなんか忘れて、キービィ達を追いかけていきました。
「まてぃ、ボムビィ!」
「誰がまつか!」
ベレー帽をかぶった球体はボムビィと言うようです。
「待てっつってんのぉ!」
「待てと言われて待つアホはお前ぐらいだぁ!」
「んだとぉっ!」
さっきから、同じような会話が繰り返されています。キービィに至っては、いまにも噛みつきそうな勢いです。すると、そこにカービィが追いつきました。
「やっと追いついた・・・・。はぁはぁ、疲れた」
カービィが追いついたときは、2球は止まっていました。どうやら2球とも同じ事を考えついたようです。
「決闘だぁ!」
どちらからでもなく、キービィとボムビィは同時に叫びました。
〜1時間後〜
ボムビィが勝っていました。体は結構傷だらけです。しかし、負けたキービィはもっと傷だらけでした。
「その腐った根性を叩きなおしてやる!!」
「・・・ボクの何処が腐った根性なのさぁ・・・?」
キービィは反抗しました。けれども、ボムビィは聞きません。
「私は、修行の鬼(強調)と言われた男。必ずと、貴様をマシな奴に仕立て上げてくれるわ!感謝せいっ。」
「・・・・」
ボムビィのアホさ加減に、キービィは突っ込む気も失せたようです。
この会話を黙ってみていたカービィでしたが、ふと、ボムビィの眼がカービィに向きました。
「そこのお前!見ているだけなら、一緒に腐った根性叩き直してやる!!」
「ええーーーー!?そんなぁ!その前に、初めてあった人に腐った根性呼ばわりしないでよぅ!」
カービィも言いました。しかし、ボムビィは相当強情な性格でした。
「もんどう無用!!」
「うわ〜〜〜ん!!!」
カービィとキービィは泣き叫びました。巻き添えを食らったカービィは、「追いかけるんじゃなかった・・・」と後悔したそうです。
ー続くー