〜シリアスストーリー〜
第二章・第二話
果て行く騎士と戦士の戦い


「ねぇっ!ねぇったら!」

ボクは彼の名前をなんども呼んでみた。

「こんな所で寝ちゃダメだよぉ!!」

〔・・・寝てるんじゃないッ・・・〕←メタナイト心の声

「起きてよぅ!メタナイトぉ!!」


・・・天然呆けだろうか・・・カービィの声が聞こえる・・・。

・・・カービィが私を呼んでいる・・・。

・・・立ち上がらなければ・・・。

・・・・・・奴と・・・カービィを戦わせてはならない・・・!


「しっかりしてよぉ!メタ・・・。」


―――無駄なことを・・・―――


「・・・!さっきから誰なの?ボク達に何か用なの?」

ボクは強めに言ってみた。


―――そうだ・・・貴様らは生かしておく訳にはいかない・・・―――


「・・・カ・・・ビ・・・ィ・・・・・。」

「!メタナイト・・・!」


―――余所見をしている暇があるのか・・・?―――


さっきとは違う声だった。

「カー・・・ビィ・・・敵・・・は、二人・・・。・・・ここは・・・私に・・・まかせろ・・・。」

メタナイトは空間のゆかに剣を突き立てて立ち上がった。

「・・・ボクも戦う・・・!」

ボクがメタナイトにそう言うと、メタナイトもボクを見ながら軽くうなずいた。

「カービィ、私は月の方の相手をしよう。・・・お前は・・・太陽の方と戦え・・・。」

「ぇ・・・あ、うん・・・。」

どうしたんだろう・・・何だか・・・イヤな予感がする・・・。

・・・メタナイト・・・何か変だよ・・・。

まるで・・・ボクに何か言い残そうとしてるみたいで・・・。


この二つの声に・・・私もカービィも聞き覚えがあった。

・・・Mr,シャインとMr,ブライト・・・。

私が相手にするのはMr,ブライト・・・月型で、夜という味方を付けて戦う相手だ。

「出て来い、ブライト。」


―――愚か者が・・・俺に勝てるとでも思っているのか・・・?―――


「やってみなければ解るまい・・・。」

と、ほぼ同時に背後に奴の気配を感じた。

「・・・っ・・・。」

「スターダストレイン!!!!」

私を狙って無数の星々が落ちてくる。

「くっ・・・。」

私は剣でガードせず、全て紙一重で避けた。

「どうした!避けるのが精一杯か!」

「そこか!・・・・・天龍剣ッ!!!!」

確実にヒットした。

・・・ように見えた。

「くくく・・・残念だったな、メタナイト・・・!!」


・・・ドスッ・・・・・・!!!!!


「あれ・・・?メタナイトとブライトは・・・?」


―――奴等は別の空間で戦っている―――


辺りが急に明るくなった。

まるで昼間のように。


キラキラキラ・・・・・・


ボクの前にシャインが現れた。

「カービィ、この空間で負けた者はどうなると思う・・・?」

「え・・・?」

「二度と元の世界に帰ることが出来なくなる。」

「・・・だ・・・大丈夫だよ。ボク負けないよ!」

シャインの言葉に一瞬ひるんだけど言い返した。

「そうか・・・だが奴は―――」

シャインは何か言いかけたみたいだったけど、すぐに口をつぐんだ。

「・・・カービィ、行くぞ・・・!」

ボクとシャインはゆっくりと距離をとった。

「シャイニング・スター!!!!」

「すいこみっ!・・・すううううう・・・!!!」

「・・・っ。」

「っごっくん!」

体中に炎の力があふれてくる・・・。

「ファイアーカービィ!!」

「く・・・!バーニング・フレイム!!」

「ファイアーブレス!!」

辺り一帯が炎の海になる。

さすがはシャイン・・・!!!


『はあぁぁぁぁーーーッ!!!!』


ボクとシャインの声が重なった。

その瞬間・・・。


ドオオオオォォォンッ・・・・・!!!!!


すごい大爆発が起こった。

「うわぁっ・・・!!」

でもそのとき、誰かがボクを掴んだ。

「・・・っブライト!!!?」

ボクを片手で掴んでいたのは、メタナイトと戦っていたはずのブライトだった。

・・・それを確認するのと同時に、寒気と限りない不安がボクの頭の中をよぎった。

「ブライトッ!やはりお前・・・!!」

無言でボクを掴んだままのブライトにシャインが呼びかけている。

「カービィ!そいつから離れろ!!」

「ぽえっ?」

「くそっ!」

シャインが走りながらボクの足を掴んでブライトから引き離した。

「ね・・・ねぇ・・・シャイン・・・?ブライト一体・・・どうしたの・・・?」

「奴にはダークマターが乗り移っている・・・!」

「えぇっ!?」

「「シャイン・・・貴様・・・。」」

地の底から響くような声・・・。

今までこんなに恐ろしい声は聞いたことがなかった・・・。

「「シャイン・・・どういうつもりだ・・・。貴様俺の邪魔をするつもりか・・・。」」

「目を覚ませ!ブライトッ!!」

「・・・ねぇ・・・メタ・・・ナイト・・・。」

「・・・カービィ・・・!」

「ねえッ!メタナイトは・・・!!!?」

「「・・・。」」

「メタナイトはどうしたのッ・・・!!?」

無我夢中でそれだけを聞いた。

「「・・・メタ・・・?メタナイトだと・・・?」」

「そうだよッッ!!」

「「あの騎士のことか・・・?」」

「答えろブライトッ!いや・・・ダークマター!!」

シャインの台詞もボクを後押ししてくれた。

「「・・・あいつだったらとうの昔に息絶えちまったよ・・・!」」

『・・・!!!!!!』

ボクの頭の中は真っ白になった・・・!!!

「「亡骸は貴様らにくれてやる。」」


・・・ドサッ・・・!!


「・・・・・・・・」


何も反応しないメタナイトがそこにいた・・・

「メタナイトぉぉーーーーーッッッ!!!!!」

ボクはファイアー能力を捨て、なりふり構わず駆け寄った・・・!

「メタナイトぉ・・・!ねえっ・・・!メタナイトっ・・・起きてよぉ・・・。」

「・・・・・・・・・・」


「ねえってばぁ・・・!!!めた・・・・ないとぉ・・・・。」

「・・・・・・・・・・」


メタナイト・・・おそらくカービィとは切っても切れないような関係だったのだろう・・・。

さっきからのカービィの様子を見ていると否が応でも解ってしまう・・・。

「メタナイト・・・なんで・・・・・なんで・・・!?」

「・・・・・・・・・・」

「・・・カービィ。」

「・・・なぁに・・・?シャイン・・・?」

無理にでもオレに向かって笑顔を作ろうとしている・・・

だからこそ・・・オレはカービィを・・・メタナイトを・・・・命を賭けて救う・・・!!

「・・・カービィ、オレが合図したらメタナイトを背負って逃げろ・・・!」

「ぇ・・・?・・・シャイン・・・?」

「・・・上手くいったら・・・夢の泉に行ってスターロッドに願いを叶えてもらうんだ・・・。」

「ま・・・待ってよ・・・!シャインは・・・!?」

「・・・オレは大丈夫だ・・・。」

「・・・シャイン・・・。」

「・・・ヒート・ブラスター!!!!」


シャインがブライトに向かって攻撃した。

「行けぇッッ!!カービィッ!!!」

シャインが叫ぶと、真っ暗な空間に太陽の形をしたゲートが現れた。

「・・・シャイン・・・!」

ボクはメタナイトを抱えてその中に飛び込んだ。

・・・シャインの無事をお祈りしながら・・・・・・!



あとがき:メタナイト様好きな方ごめんなさい・・・!!!
私のシリアスな脳細胞が活性化しすぎました・・・!(何
もう殴るなり蹴るなり星野をブッ飛ばしてください・・・(泣)
必ずメタナイト様は復活させます!!(当たり前)
っていうかメタ様は不滅です!!!(爆爆爆)