闇=無=光
――ねぇ、君は知ってる? 闇に囚われないように、逃れる術を・・・――
第1話 闇に埋もれた夢
挿絵追加(アルトさん画)
「ここは・・・どこ・・?」
星の戦士であるカービィは、真っ暗な空間に佇んでいた。
≪ここは夢闇の国。夢見し者達が辿り着く夢の果てだよ。≫
何も無い空間―実際はどこまでも闇が続いているため見えないだけなのだが―から、少年のような声が聞こえてきた。
「ぇ・・・誰なの・・?どうして僕はここに・・?」
カービィは、声がしたと思われる方に話し掛けてみた。
≪ボク・・?ボクはリオン。貴方がここに来た理由は、何かを知るためだと思います。≫
何も見えないから解らなかったが、彼・・リオンは笑っているみたいだった。
「・・・?何かを知るため・・?」
≪そうです。今、貴方が知りたい事はありますか?≫
勧めるように、そして、思い出させるように、リオンはカービィに聞き返した。
悩んだカービィがだした答えはこうだった・・・
「あるよ。ここはどこなの?そして、君は何のためにここにいるの?」
≪・・・ここが何処か・・・、ですか。 いいです。でも、条件があります。≫
まるでこの時を待っていたかのように、リオンは言った。
「条件?なぁに?条件って。」
知る事ができればそれでいいのか、全く怪しむ事も無くカービィはリオンに聞いた。
≪・・・それは・・・。 君の住んでいる星をボク達に渡す事さ!! ≫
先程とは全く違う人のように思えた。
そして、カービィの周りには、次々と倒れていく仲間達の姿が見えた・・・。
「!!・・・リック!カイン!クー!・・・デデデ・・・!みんな・・!」
≪フフフフフフ・・・貴方は逃れられないんです。もがけばもがくほど、闇に堕ちていくから・・≫
――ガバッ――
「ハァ・・・ハァ・・・なんだぁ、夢か・・・。」
夢にしては随分リアルだったなぁ、とカービィは独り呟いた。
≪・・・夢で終わらせるわけないじゃないですか。もう既に始まってるんです。『悪夢』は・・・≫
暗い部屋に、やけに響く声だった・・・。けれど、それはまさしくリオンの声だった・・・。
「・・・そんな・・ッ! それじゃぁ、本当に夢みたいになっちゃうの・・・?」
カービィのその問いかけに、答えてくれる者はいなかった・・・・。
〜続く〜
後書
ぶっ飛び物・・・登場キャラはカービィとオリキャラのリオンだけ・・;;
これからどうなるんでしょうかね〜・・・このお話。
ぁ、ちなみに『夢闇』は『むおん』と読みます。
とにかく、まともな物になるようには書いていきます;;
オリキャラもカービィ系のキャラもいっぱい出てくると思われますが、読んで頂けたら光栄です。
〜管理人の感想〜
カービィの質問「ここはどこか?」
『夢闇の国』じゃないんですかねぇ。
で、その『夢闇の国』とは何か。
僕の推測では、サイボーグ009の『ブラックゴースト』と同じだと思いますね。
ブラックゴーストの正体は、『人間の心が生み出す悪』だそうな。
夢闇の国も『カービィ達の夢が生み出す悪』だと思う。
で、リオンはそれが生み出した操り人形。
でも、本当はどうなのかなあ?
続きを楽しみにしていますよ。