闇=無=光
――夢に呑まれたらどうにもできなくて
第2話 色彩の無い夢と国
やがては何も見えなくなって大切な物を失ってしまったんだ――
時は真夜中。カービィが夢を見ていた頃、似た夢を見ていた者がいた。
「・・・・真っ暗・・・だな・・・。」
何も見えない暗闇の中、彼―メタナイト―は呟いた。
「・・・?これは、夢・・・なのか?」
≪夢のようで夢じゃない。夢を見るのを恐れる者は大抵ここへ来るね。≫
暗闇から、声が聞こえた。 それと同時に、水が落ちる音も聞こえた。
「な・・・貴様、誰だ!」
声のしたと思われる方―違うかもしれないが―へ問いかける。
≪我?我はルオウ。君は久しぶりのお客様だよ。 ぁ、それと、ここは無彩の国。≫
声から、答えが返ってきた。ここは何処かと言う事と、声の主が誰かという事の2つが・・・。
「無彩の国・・・だと・・? 何故私はここに・・・?」
メタナイトは、呟く様に問いかけた。今自分が持つ疑問を・・・。
≪無彩の国は己の心を映す国。君がここに来た理由は・・・≫
躊躇うようにそこで言葉を切った・・。
「理由は・・なんなんだ?」
苛つくように更に問いかける。
≪・・・教えてもいいけれど、条件がある。≫
何かを決意したように、ゆっくりと、けれどもはっきりとルオウは言った。
「条件・・・?」
≪それは・・・君の仲間を我に差し出す事さ!≫
ルオウがそう叫ぶと同時に、メタナイトの周りが赤く見えた。
彼の部下達が、仲間達が、彼に襲いかかってくる・・・。
「な・・・やめろ・・。 やめろーっ!」
叫び声は、その暗闇に響いていた・・・。
「・・ッハァ・・。夢・・?」
いつも通りの自分の部屋で眼が覚めた。身体中から汗が流れ、うなされていたと思われる。
「・・・夢・・・か・・・。」
夢だと思い、ホッとしていたメタナイト。 だが、悪夢は襲いかかる。
≪夢のようで夢じゃないって言ったよね。逃がさないよ。我等は君達をいつも見ている・・・≫
夢で聞いたルオウの声と同じだった。ただ、夢とは違って楽しんでいるように聞こえた。
「・・・それじゃぁ・・・、あの夢は・・・未来なのか・・・?」
ポツリと、呟いた彼の言葉は、暗い部屋にやけに響いた・・・。
〜続く〜
後書
博ゥ分のが載ってるッ!?何故!?(待
はぃ、図書室を見ての第一声はこれでした(爆
まさか載っているとは思いませんでしたから;
おかげで気合入れて真剣に書かなきゃなぁと思います(^^;
夢闇→無彩と来たら次は何でしょうね?
次はデデデだと思われますな。それぞれ似た夢を見た3人が・・・
っとこっから先はまだ言えますまい(笑
て、全然後書になってませんな(@Д@;)
〜管理人の感想〜
カービィの夢と酷似した夢を見たメタナイト。
ルオウ・リオン・そして3番目の使者は兄弟だとか?
この3人、『世紀末を告げる予言者』かなあ。
個人的に、新約聖書の『ヨハネの黙示録』に世界観が似ているとも思うんで(夢の世界は)