銀河に・・・お願い・・・
***案内者***


・・・星の掛け橋を渡り、二人は隣りの惑星へと旅立った。

大気圏を抜け、雲を潜り、見えたのは真っ青な海

・・・・・の、ど真ん中。


「うわあぁぁぁっ!?」

「なっ!?」


ザッバーン


ワープスターとスターシップは、海へ飛びこんだ。

二人は海中へと投げ出された。

海中には数匹の雑魚キャラが泳いでいたが、なんとか無事に海底へ着いたようだ。


―――ん?意外と浅いな・・・―――

―――ねぇ、ねぇ、メタナイト。あそこに一つドアがあるよ?―――


カービィは体のリアクションでメタナイトに話し掛けた。

彼がカービィの手の射す方向を見ると、確かに一つドアがある。


―――ねぇ、行ってみようよ!―――


手で二回ドアを指し示すと、カービィはニッコリと笑った。

メタナイトはそれに答えて一回だけ頷いた。


―――よし、分かった―――


カービィはそれを確認すると、泳いでいって先にドアを潜って行った。

メタナイトもついて行こうとしたが、マントの抵抗を感じて


―――・・・そうか、こうすればいいのだ・・・―――


バサッ

と、マントを翼に変えた。

そして空を飛ぶように翼を動かすと、普通に泳ぐよりも速く泳げる事がわかった。

少し翼を動かすだけで、先にドアの向こうへ行っていたカービィを追い越してしまった。

「あ〜!?ずるいよ、メ・・・・がぼぼっ!!??」

カービィは水中で喋ってしまった為、溺れてしまった。

―――仕方がないな・・・―――

メタナイトはカービィを背負い、近くの島に上がった。

島の上の邪魔なものを排除すると、カービィを島の地面に降ろした。

1・呼び起こす

「カービィ、いつまで寝たふりをしている?」

「・・・・・・・・」

返答なし。



2・擽り作戦。(ぇ

こちょ、こちょ、こちょ・・・

「・・・・・ぷぷっ・・・・」

少し反応した。と、いうことは・・・

最後の止め。

「起きているなら起きろ、カービィ。さもなくば・・・」

メタナイトはカチャッと剣を抜く・・・・

ついに、カービィが慌てて起きた!

「わ、わかったよぉ〜。起きるから、お願い。ね?」

でた、カービィのお目々キラキラ戦法。

メタナイトはしばらく睨んでいたが、やがて諦めたように目をそらす。

「・・・とにかく、行くぞ。カービィ、ファイターを装備しろ」

「言われなくても、分かってるよ♪」

カービィはファイターを装備した。

「・・・言われなくても・・と、言っておきながら、忘れてただろう?」

「実はね♪」

「まったく・・・」

と、メタナイトは空へ飛びあがり、行く手に向かって剣を構えた。

「・・・ソードビームッ!!(最大力)」

キイィィィィン・・・・・ズドドドドッ!

ソードビームの威力は凄まじく、バードンやサーキブルはおろか、

さらにその向こうのグランクの集団まで倒してしまった。

「す、凄い・・・」

―――これならメタちゃん、一人でもこの旅行けたんじゃ・・・―――

と、気がつくと、メタナイトの様子がなんかおかしい。

飛び方が妙に不安定だ・・・と、思った次の瞬間、メタナイトが落ちた!

「わあっ!メタナイトっ!?」

カービィは慌ててメタナイトが落ちた島へ渡った。

案の定、メタナイトは島の上でうつ伏せになって倒れていた。

「め、メタナイト?大丈夫?」

「そりゃあ、誰だってあんな大技出せば疲れるでしょう」

「!?」

驚いて見上げると、そこには一人(一匹?)のスクイッシーが・・・

「・・・・・・・・・・・(汗」

「・・・・・・・・・・・?」

・・・長い沈黙がその場に流れた。

「・・・・・敵だぁ〜っ!!」

「へっ!?」

カービィはスクイッシーに向かって攻撃態勢をとった。

「バルカン・・・」

「ス、スト〜ップ〜!!」

そのスクイッシーは慌てて叫んだ。

カービィはいきなりの事に面食らって、つい足を滑らせて転んでしまった。

「あいたたた・・・」

スクイッシーはすまなそうな顔をしてカービィの傍に寄る。

「すいません・・・驚かすつもりは無かったのですが・・・」

「・・・君は・・・一体・・・」

「ああ、自己紹介が遅れました。私はミズアと言います。・・・“案内者”です」

「案内・・・者?」

そのスクイッシー・・・ミズアは、ニッコリと微笑を返した。


「そう、案内者。・・・聖域へ星の戦士を導く者です」





続く