かけがえのないともだち
第2話 「理由」


翌日、カービィはめずらしくいつもより早く起きました

外は雲ひとつないほどいい天気です

今日はみんなと遊ぶ予定です

しかし、カービィはまだ昨日のことを気にしていました

(今日、リックになんて言ったらいいんだろう・・・)

とりあえず、待ちあわせの時間までいつもどうりにすごしていました


PM 1:20

カービィは公園に向かって出発しました

普段より足取りが重いようです

10分後、ようやく到着して

「カービィ、こっちこっち」

というアドの声が聞こえました

そこにはクーやカイン、チュチュとナゴもいます

(リックは・・・あ、いた!)

しかしリックはそっぽを向いています

(リック・・・)

すると、

「どうしたの?カービィ、なんだか元気ないよ?」

と、アドが心配そうに言いました

「えっ、そう?僕はいつもどおりだよ?」

カービィは無理矢理、笑顔をつくってみせます


そのあとみんなと遊んでから休憩しているときに

カービィはリックに話しかけました

「あのさ、リック」

「なんだよ」

リックはぶっきらぼうに答えます

「えっと、あの・・・」

リックは少しいらいらした様子です

「用があるんなら早く言えよ」

するとカービィは

「別になんでもないよ!」

と、結局言えずじまいでした


その様子を見ていた仲間たちは

「絶対何かへんだよ」

「いつものあいつらじゃないぞ」

「んぼう」

と、アドとカインとナゴが話をしています

クーはだまって下をむいています

「もしかして、クーは何かしってるのか?」

ナゴがたずねました

「あいつら、ケンカしてるんだよ」

「やっぱり・・・でも、どうして?」

今度はアドがたずねました

「実はな・・・」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「というわけなんだ」

「どおりで」

3人いっしょにうなずきました

「でも、それくらいならいつものことじゃないのか?」

ナゴは不思議そうに聞きました

「俺もそう思うんだが・・・」

みんなはだまってカービィとリックのほうを見つめていました


実はあのパラソル

とある理由でリックにとっては何よりも大切なものだったのです

しかし、カービィやクーたちはそのことを知りません

結局、この日も仲なおりすることなく1日が過ぎてしまいました



つづく



〜管理人の感想〜
ま、喧嘩の後はなかなか素直になれないものですね。
リックは性格が物を大切にする人だと思ったけど、違うのか。
その傘が大切な理由は、第3話から語られていくのだろうけれども、
個人的には、ほのぼのしたストーリーを期待します。